コラム
戸建て賃貸経営はライバルの少なさが魅力!そのメリットやデメリットを解説
不動産投資と聞くと、きっと、多くの人がアパートやマンションの賃貸経営をイメージすることでしょう。
しかし、マイナーな「戸建て賃貸経営」こそが、実は今狙い目の不動産投資であることをご存知でしょうか?
この記事では、戸建て賃貸経営のメリットとデメリットについて解説しています。
不動産投資をご検討中の方や、狭い土地の活用法にお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
戸建て賃貸経営とは
「戸建て賃貸経営」とは、一戸建ての物件を貸し出して家賃収入を得る不動産投資方法のことです。
一般的に、アパートやマンションよりも物件の延床面積が広く、敷地内に車などを停めることもできるため、ファミリー層がターゲットになりがちという特徴があります。
戸建て賃貸経営の方法としては、
- すでに空き家となっている中古戸建てを利用する
- 空き地に新しく新築戸建を建設し、完成した物件を貸し出す
の2パターンが考えられます。
戸建て賃貸経営のメリット
戸建て賃貸経営には、主に4つのメリットがあります。
- ライバルが少なく、安定した賃貸経営が可能
- 狭い土地でも始められる
- 入居期間が長い傾向にある
- 将来的に物件を売却できる可能性が高い
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
ライバルが少なく、安定した賃貸経営が可能
戸建て賃貸は、アパートやマンションに比べて供給量があまり多くありません。
その理由は実に単純――「戸建て賃貸はあまり儲からない」ためです。
「儲からないんだったら、戸建て賃貸なんてやらない方がいいのでは?」
多くの人がそう考え、戸建てではなく、アパートやマンションの経営を選びました。
その結果、戸建て賃貸業界にはライバルが少なくなり、供給量が限られていることで、かえって安定した賃貸経営が可能となったのです。
狭い土地でも始められる
アパートやマンションを建てるなら、ある程度広い土地でなければ難しいでしょう。
しかし、戸建てであれば、15~30坪程度の土地でも難なく建てることができます。
「空き地を活用して賃貸経営がしたいけど、アパートを建てられるだけの敷地がない」という方は、戸建て賃貸を検討してみてはいかがでしょうか。
入居期間が長い傾向にある
一般的に、単身者の平均入居期間は約4年。
戸建て賃貸のメインターゲットであるファミリー層の平均入居期間は、約6年程度と言われています。
ファミリー層の中には、子供の通学事情や交友関係を考慮し、小中学校や高校の卒業といった節目までは引っ越さない、という選択をするご家族も多いもの。
そのため、学生やサラリーマンなどの身軽な単身者よりも、平均入居期間が長くなりがちなのです。
将来的に物件を売却できる可能性が高い
戸建て賃貸の場合、長年住んでいる入居者から「このまま物件を購入したい」という申し出があることも。
「物件(=資産)を手放す」と聞くとリスクに感じるかもしれませんが、年々古くなっていく物件を喜んで購入してくれる機会というのはそうそうありません。
やがて物件の老朽化が進み、借り手を見つけることも難しくなって、高い費用を払って泣く泣く更地に戻す……という未来を考えれば、「物件を購入したい」という申し出のありがたさが感じられるのではないでしょうか。
戸建て賃貸の場合、物件を売ったお金でまた新たな一戸建てを購入し、再度戸建て賃貸を始めることも可能です。
戸建て賃貸経営のデメリット
何事にも、メリットがあればデメリットもあるもの。
戸建て賃貸を運営する際には、デメリットについても正しく把握し、適切な対策を取ったうえで臨むようにしましょう。
戸建て賃貸において考えられるデメリットは、主に以下の4つです。
- 空室リスクへの耐久性が低い
- アパートやマンションより投資効率が悪い
- ターゲットが限られている
- リフォームやメンテナンス費用が高額になりがち
空室リスクへの耐久性が低い
貸し出せる部屋が複数あるアパートやマンションとは異なり、戸建て賃貸は1物件につき1世帯のみが入居できます。
よって、ワンルーム投資と同様、空室となった場合には家賃収入がゼロとなってしまいます。
ターゲットが限られる戸建て賃貸の場合、入居者を集めるハードルが高く、空室期間が長くなってしまう恐れがあることも考慮しておきましょう。
アパートやマンションより投資効率が悪い
基本的に、土地に対して1戸の住戸しか建てられない戸建て賃貸に対し、アパートやマンションであれば、土地の広さに応じて何戸もの住戸を詰め込むことができます。
たとえば、100㎡の土地があった場合。
戸建て賃貸の場合、建てられる住戸は1戸のみです。
しかし、アパートであれば、20㎡の部屋を5戸建てることができます。
戸建ての賃料が20万円、アパートの賃料がワンルーム6万円だとしても、アパート経営のほうが毎月の家賃収入が高くなります(6万円×5戸=30万円)。
そのため「戸建て賃貸は投資効率が悪い」と言われており、アパートやマンション経営を選ぶ人が多いのです。
ターゲットが限られている
敷地面積が広く家賃水準も高い戸建て賃貸は、ターゲットが限定されています。
そのため、アパートやマンションに比べて入居希望者を集めづらい傾向にあります。
「メインターゲットであるファミリー層の平均入居期間が長さ」は戸建て賃貸のメリットですが、他物件に居着いてしまうとなかなか引っ越さない(頻繁に新たな賃貸需要が発生しない)ため、デメリットとしての側面も持っています。
リフォームやメンテナンス費用が高額になりがち
敷地面積が広い戸建ては、その分、リフォームやメンテナンス費用が高額になります。
部屋数の多いアパートやマンションの総額よりは割安に済みますが、ワンルームマンションに比べると割高になると考えられます。
また、アパートやマンションの場合、複数戸を一気に対応することでまとめ割などの恩恵を受けることができますが、戸建ての場合はそうした恩恵も受けづらいでしょう。
まとめ
「戸建て賃貸は儲からない」という説が広く囁かれた結果、需要が供給を上回り、今では「やっている人は儲かる経営方法」となった戸建て賃貸。
不動産投資=アパート・マンションのイメージを持っていた方も、これを機に、戸建て賃貸を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。