コラム

不動産投資ローンを組みやすい年収相場は500万円以上?年収ハードルを超えるコツとは

不動産投資を行うにあたって、ほとんどの人が利用するであろう「不動産投資ローン」。
不動産投資ローンの融資審査においては「年収」が大きなポイントになりますが、どの程度の年収があれば不動産投資ローンを組めるのでしょうか。

この記事では、そんな疑問に対して分かりやすく解説しています。

不動産投資ローンを組める年収の相場は500~700万円

一般的に、不動産投資ローンを組める年収の相場は「500~700万円」とされています。
ただし、融資審査の基準が極めて厳しいメガバンクにおいては、年収1,000万円以上がひとつの目安とされています。
もちろん、年収以外の諸条件によっても変動しますが、年収500~700万円の場合は、地方銀行やネット銀行、ノンバンクなどで不動産投資ローンを組むのが現実的であると考えられます。

年収以外も!不動産投資ローンの融資審査でチェックされる項目

もちろん、融資審査においてチェックされる項目は年収だけではありません。
年収以外の主なチェック項目としては、以下の5つが挙げられます。

  • 勤務先情報
  • 家族構成
  • 金融資産
  • 住宅ローンなどの借入状況
  • 年齢や健康状態など

それぞれについて、もう少し具体的に見ていきましょう。

勤務先情報

年収だけでなく、その給料の出所である勤務先も、融資審査のチェック対象となります。
中小企業よりは大企業、大企業のなかでもさらに上場企業のほうが、金融機関からの評価は高くなります。
勤続年数も重要視され、勤続2~3年程度だと融資基準に届かない場合もあります。
過去の転職履歴も細かくチェックされますので、短いスパンで何度も転職している場合は不利になることも考えられます。

家族構成

家族構成においては、必ずしも「これが有利」というものはありません。
単身者よりも配偶者がいるほうが世帯年収が増えるため有利という声もありますが、扶養家族が増えるとそのぶん支出も増えると判断され、審査において不利になるという声も一部で聞かれます。
配偶者も働きに出ている、あるいは金融資産を多く保有しているなどの場合は、単身者よりも有利に審査を進めることができるでしょう。

金融資産

銀行などに預けている貯金はもちろん、土地や有価証券なども金融資産として評価されます。
家族がいる場合、世帯全体での金融資産も評価の対象となります。
気をつけたいのが「タンス貯金」です。
融資審査は貯金状況を証明できる通帳コピー(通常は直近半年分)を元に行われますので、いくらタンス貯金を蓄えていても評価対象になりません。
融資審査を有利に進めるためにも、タンス貯金は、予め銀行などに預け入れておくようにしましょう。
計画性があることを示すためにも、融資審査直前にまとめて預金するのではなく、長期間にわたってコツコツと預金を重ねておくのもポイントです。

住宅ローンなどの借入状況

ローン全体の融資金額は、年収の8~10倍程度を目安に上限があるとされています。
そのため、他のローンなどで借入がある場合は審査において不利になります。
とりわけ、借入金額が大きくなりがちな住宅ローンや、金利が高額になりがちな車などの買い物ローンは、金融機関からの評価を下げる要因となります。
すでにローンを完済していたとしても、返済に滞りはなかったかどうかなど、過去の返済状況も細かくチェックされますので注意しましょう。

年齢や健康状態など

融資金額が大きく、返済期間が長期間にわたることの多い不動産投資ローンの場合、年齢や健康状態なども重要なポイントとなります。
定年退職までわずかである、持病を抱えており長期の就労が困難である、などの場合は、融資審査において不利になる可能性があります。

年収500万円以下でも不動産投資ローンを組む方法

続いて、年収500万円以下でも不動産投資ローンを組む方法を見ていきましょう。
有効な手段としては以下の3つです。

  1. 属性を引き上げる
  2. 日本政策金融公庫を利用する
  3. 金融機関と連携している不動産会社に相談する

属性の引き上げ方としては、

  • 分散している預金やタンス貯金をひとつの通帳に集約する
  • その他のローンを完済しておく
  • 融資審査直前の転職は避ける

などが考えられます。
融資額や期間に制限がありますが、銀行よりも融資審査に通りやすい「日本政策金融公庫」を利用するのも有効です。
金融機関と連携している不動産会社に相談することによって、通常よりもずっと有利な条件で融資審査を受けられる場合もあります。
不動産投資ローンを検討するのであれば、まず不動産会社に相談してみるといいでしょう。

まとめ

不動産投資を行ううえで必須ともいうべき、不動産投資ローン。
年収が高ければ高いほど有利に審査を進めることができますが、それ以外にも押さえておくべきチェックポイントが多数あることをご理解いただけたかと思います。
不動産投資ローンの融資審査に臨む前には、計画的に、できることからコツコツと準備を進めておきましょう。

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