コラム

中古マンションの買い時は築25年前後!その理由とポイントを解説

物件価格が高騰しがちな新築マンションと比べ、比較的立地がよく、価格も値ごろなものが多い中古マンション。

不動産投資においても大変人気の物件ですが、そんな中古マンションの「買い時」はいつなのでしょうか?

この記事では、中古マンションの買い時について解説しています。

その理由やポイントも説明していますので、中古マンションの購入をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

中古マンションの買い時は築25年前後

10年ほど前までは、「新築時から15年かけておよそ半値になり、その後はほとんど値下がりしない」と言われていたマンション価格。

そのため、「古すぎず、高すぎず」である築15年前後の中古マンションが買い時であるとされていました。

しかし、近年では築15年以降も値下がりが続き、築25年あたりまで値下げのピークが続くようになっています。

その背景として、築15~25年程度の中古マンションの取引市場が活発化したことが挙げられます。

取引市場が活発化したことによって、これまでの「築15年未満か、それ以降か」というざっくりした認識から、「築○○年」という具体的な認識へと切り替わり、築年数の違いが物件価格の違いに反映されるようになったのです。

そんな現代においては、築25年前後の中古マンションこそが「古すぎず、高すぎず」の狙い目であると言えます。

中古マンションの買い時を見極めるポイント

値ごろな物件価格や利回りの高さなどから人気の中古マンション。

しかし、「買い時」の中古マンションを見つけるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

  • 1981年(昭和56年)の『新耐震設計法』施行以後の物件を選ぶ
  • 現代のニーズに見合う設備が備わっているかどうか
  • 大規模修繕工事が計画的に行われているかどうか
  • 修繕積立金や管理費は滞納なく集められているか
  • リノベーションがされているかどうか

それぞれについて見ていきましょう。

1981年(昭和56年)の『新耐震設計法』施行以後の物件を選ぶ

1981年に施行された『新耐震設計法』には、それまでの『旧耐震基準(1950~1981年)』よりも厳しい耐震基準が設定されています。

とりわけ、震度6~7の大規模地震に対する安全基準が補強されており、より現代に適した基準となっています。

大規模地震が続き、震災への懸念が高まっている昨今において、物件選びの基準として「優れた耐震性」はもはや必須と言えます。

中古マンションを検討する際は、必ず建築確認日や表示登記を確認し、新耐震設計法に準拠した物件かどうかをチェックするようにしましょう。

現代のニーズに見合う設備が備わっているかどうか

核家族化や共働き世帯が増え、日中に家を空けている世帯が増加した現代においては、宅配ボックスや浴室乾燥機といった設備へのニーズが高まっています。

ひと昔前に建てられた中古マンションの場合、こうした設備がなかったり古かったりで、現代のニーズにそぐわない物件も多いものです。

室内の設備や間取りばかりを気にするのではなく、共用部分の設備もしっかりと確認するようにしましょう。

大規模修繕工事が計画的に行われているかどうか

中古マンションの寿命を延ばすためには欠かせない、大規模修繕工事。

通常、大規模修繕工事は多額の費用と長期間の工期を必要とするため、何年も前から計画をたてておく必要があります。

一般的に、大規模修繕工事の周期は10~12年程度と言われています。

築25年前後の中古マンションであれば、おそらく、すでに1~2回の大規模修繕工事が行われていることでしょう。

そうした過去の大規模修繕工事は、しっかり計画的に行われていたのかどうか。

また、次回の大規模修繕工事についてもきちんと考えられているのかどうか。

ついつい見落としがちですが、必ず確認しておきたいポイントです。

修繕積立金や管理費は滞納なく集められているか

国土交通省が発表した「平成30年度マンション総合調査結果」によると、全国のマンションのうち、修繕積立金や管理費を3ヶ月以上滞納している住戸があるマンションは、なんと全体の24.8%にものぼることが明らかになりました。

また、この傾向は築年数が高いマンションほど高くなることも分かっています。

修繕積立金や管理費が滞納されると、大規模修繕工事などのメンテナンスに支障が出る恐れがあります。

また、滞納が生じている=マンションの管理が行き届いていないとも考えられるため、今後のトラブルを避けるためにも、そうした物件には注意した方がいいでしょう。

リノベーションがされているかどうか

建築当時と今とでは世帯構成も暮らし方も変わっているため、そのままの状態では住みづらい中古マンションも多いもの。

そんな中古マンションの入居率を高めるために、リノベーションは欠かせません。

適切なリノベーションが行われた中古マンションであれば、現代のニーズに合った間取りや設備に作り変えられているはずです。

リノベーション時に経年劣化した壁紙などもリフォームされているでしょうから、内見時の印象もグッと良くなることでしょう。

いざ中古マンションを購入したものの、入居率が悪く、リノベーションをしなければならないとなると、余計な費用がかかってしまいます。

すでにリノベーション済みの中古マンションであれば、こうした予想外の出費を防ぐことができますよ。

まとめ

当たり外れが激しく、選ぶことが難しいとされる中古マンション。

ですが、この記事でご紹介したポイントを押さえた中古マンションであれば「買い」であると言えるでしょう。

中古マンションの購入をご検討中の方は、ぜひこの記事をお役立てください。

関連記事